レクは準備が8割!
こんにちは!かしゅーです!
今回はレクリエーションの目的と準備について、作業療法士の視点から解説していきます!
これを読むことで、「なぜこのレクをするのか?」「どんなことを意識すると良いのか?」がわかります。これらのことを意識するだけで、レクの企画を考えやすくなったり、進行しやすくなったりします。それでは解説していきます!
レクの目的を明確にしておこう!
レクリエーションを企画する時は、必ず目的を設定しましょう!
目的を設定することで、より効果的な反応を引き出すことや今後のケアにもつながります
目的を決める時は「楽しんでもらいたい」という、ざっくりとした目的ではなく、より具体的な目的を考えてみましょう
例えばこんな感じです
・今の季節を感じてもらいたい! ・今日は参加者に絵を見て楽しんでもらいたい! ・今日は参加者にたくさんの言葉を考えてもらいたい! ・参加者と職員が一緒に楽しめる雰囲気をつくりたい! ・参加者同士が交流できる機会を増やして、今後のケアにつなげたい! ・昔のことを思い出してもらい、気持ちを穏やかにし、認知症の行動心理症状を軽減したい!
このような目的を設定することで、レクの内容を決める時に
「どんなことを重視するのか?」
「どの場面で時間を多く使うか?」
を考えることができます

このように目的を決めることで、どんなことを優先するべきか?が明確になります。
事前に情報収集をしよう!
レクを企画する時は、事前に情報収集をしておきましょう
かしゅーの中で考える情報収集は大きく分けて「1.参加者の情報」と「2.実施する環境」の2つです
1.参加者の情報
参加者一人ひとりのことを知っておく
例えば、生活歴、趣味、性格やこだわり、身体や病気のことです
一つずつ解説していきます
生活歴
これまでどんな人生を送ってきたのか?を確認する
例:出身地、学歴、職歴、家族構成
参加者によっては、特に気にならないこともあれば、とてもストレスを感じることもあります。
例えば、学歴にコンプレックスがある参加者がいる場合、レクのお題を「国の名前」や「魚の漢字」といった知識を問うようなお題にしてしまうと「私には全くわからない・・・」と感じてしまい、レクそのものに興味がなくなってしまいます。
そういった意味でも、生活歴を知っておくことはとても大切です
趣味
過去にどんな趣味をしていたのか?現在している趣味はどんなことか?を確認する
過去の趣味 ⇒ 登山、洋裁、三味線、社交ダンス、釣りなど 現在の趣味 ⇒ 日記、詩吟、家庭菜園、ピアノなど
趣味として長年やってきたことであれば、それに関連する言葉には馴染みがあり、簡単に答えることができます。
例えば、昔登山をしていた人が多く参加する場合、レクのお題を「山の名前」とすることで、いつもより盛り上がったり、言葉がどんどん出てきたり、当時の思い出を懐かしんだり、レクが終わった後も参加者同士で会話が弾んだりすることがあります
また、家庭菜園をしている人は、していない人と比べると「野菜の名前」がどんどん言えることが予測できます。
性格やこだわり
その人の性格やこだわりを確認する
・せっかち、マイペース、楽観的、几帳面、社交的、など ・自分が一番でないと気が済まない、発言したいが周りを気にして遠慮してしまうなど
せっかちな人がいる場合、答えやすいお題の時はどんどん答えてしまうことがあります
そうすると、他の参加者が答えられなくなってしまうことがあるため、少し工夫する必要があります。具体的な工夫としては「まずは一人につき1つ答えてもらう」などがあります
また、答えはわかっているのに周りの参加者に気を遣い、なかなか言い出せない人もいます。そのような場合は、進行役がその人に当ててみると良いです。
身体のことや病気のこと
より安全なレクをするために、参加者の身体のことや病気のことを確認する
身体のこと ⇒難聴、視覚障害、一人で座ることができるか?など 病気のこと ・認知症の有無 ⇒ 行動心理症状の程度、理解・判断能力など ・脳血管障害の有無 ⇒ 言葉を理解できるか?目が見えるか?など ・糖尿病の有無 ⇒ 疲労や低血糖症状はないか?など
ホワイトボードを使ったレクリエーションでは、参加者は基本的に座って参加することが多いです
その時に、まずは「一人で20~30分程度座っていられる人か」を確認します。もし、座っていられないようであれば、すぐに休める配慮をする必要があります
難聴の方が多い場合、曲や歌を中心としたレクリエーションを行ってしまうと、よく聞こえないため十分楽しめないかもしれません
参加者の病気のことを踏まえた上で、レクの種目やお題、進行、工夫、配慮が必要です
2.実施する環境
参加者が快適かつ安全な空間でレクを楽しめるように環境面を確認する
例えばこんな感じです
・空間の広さ ・参加者の人数 ・参加者が座る椅子の高さ ・レクの場に入らない人への配慮 ・参加者全員が見やすい隊形・配席 ・エアコンの位置と吹き出し口の向き ・協力してくれる職員の人数と個々のスキル
ホワイトボードを使ってレクを行う場合、特に重要なのは「参加者全員がホワイトボードを見ることができること」です。ホワイトボードに何が描かれているか?何があるか?が見えないと何が行われているかがわからず、楽しむことができません。そのため、参加者は必ずホワイトボードが見える位置に座ってもらい、確実に見える配席にする必要があります
また、難聴の方や理解・判断能力が低下している方が多い場合は、進行役だけで進行するのは難しいため、サポート役の職員さんが必要です。その際は「どの人に、どんなサポートをしてほしいか?」を明確に伝えます。例えば、難聴の方に対しては「耳元でゆっくり、はっきりと、簡潔に説明する」、「筆談する」、「伝える内容を事前に紙を書いてサポート役の職員に渡し、その紙の通りに伝えてもらう」などがあります
エアコンの位置や吹き出し口の向きを確認することで、寒がりな人や暑がりな人に配慮することができ、快適な環境でレクを楽しんでもらうことができます
おわりに
いかがでしたか?
これらのことを意識するだけで、より効果的で目的に沿ったレクを行うことができます
私はいつも「レクは準備が8割!」とお伝えしていますが、レクは本当に準備がとても大切です
逆に準備さえしっかりしておけば、ほとんどうまくいきます!
日々のレクリエーションを企画する中で、これらのことを少し意識するだけで、盛り上がり方や得られる効果も変わりますので、是非取り入れてみてくださいね!
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